渋谷Bunkamuraシアターコクーン
NODA MAP公演
『ロープ』を観劇した。
野田秀樹作・演出
宮沢りえ、藤原竜也出演
プロレスを題材にし、「暴力」をテーマにしている。
リング内では何が起きてもいい。
レスラーのノブナガ(藤原竜也)は「力」は正義だといい、悪役レスラー(宇梶剛士)半殺しにしてしまうが、その試合中継は高視聴率を出してしまう・・・。
前半はコミカルに進み笑い声も多かったが、大衆社会は刺激を求め暴力が過激化。
エスカレートした果てにはリングが戦争へと向ってしまい、観客席も静寂へ。
いつもの言葉遊びを控え、暴力という重いテーマを舞台で表現するのに実況中継を使うというのがとても効果的だった。
その実況アナウンサーを演じる宮沢りえちゃんのスピード感ある迫真の演技がすばらしかった。
あんなに細くてどこにそんなパワーが・・・。
特に子供を産み落とし死んでいくベトナム人の演技はリアルでふるえた。
藤原竜也くんの演劇は2回目。
レスラー役には細すぎるが、声が舞台向き。
前回見た演劇同様跳躍的な演技であった。
渡辺えり子さんすごくいい。
アドリブもさいこー
今回は客席に平井賢、佐藤隆太、山本太郎、りえママ発見しましたぁ。
これも演劇の楽しみ。
セリフには残酷な言葉が多く、野田さんの戦争に対する強いメッセージを感じる舞台だった。
正しい暴力というものはあるんだろうか。
戦争が世界からなくなることを願うばかりです。
いい演劇であった。
チケット取ってくれた友人に感謝!